日本ゲノム編集学会

会長挨拶(平成28年)

 ゲノム編集(Genome Editing)は、人工のDNA切断酵素を利用して、様々な生物において自在に遺伝情報を変化させることのできるバイオテクノロジーです。この技術のインパクトは基礎研究のみならず応用分野での利用価値が高いことにあり、産業利用に直結することは言うまでもありません。微生物の改変、品種改良から疾患治療まで、ゲノム編集の可能性は正に無限大です。
 私自身、第一世代や第二世代の人工DNA切断酵素(ZFNやTALEN)の開発を進める中、ゲノム編集が如何に重要な技術であるのかを実感してきました。

会長 山本 卓

狙って遺伝子改変ができなかった細胞種や生物種の研究者にとっては夢のような技術です。
さらに、2012年のCRISPR-Cas9システムの開発によって、ゲノム編集は全ての研究者が利用できる技術となり、ここ数年でライフサイエンス研究に必要不可欠な技術となっています。
 このようにゲノム編集は急速に発展し、生命科学の分野に革命を起こしています。多くの研究者がゲノム編集に興味を持ち、実際に利用していることから、研究者間の情報交換の場が必要であり、またさらに協力して、将来必要になる新しい技術を開発するためのプラットフォームを構築する必要があります。この目的で関係する研究者を中心として、2012年にゲノム編集コンソーシアムを立ち上げ、ゲノム編集の最新情報の共有と技術の普及を行ってきました。一方で、ゲノムを改変した生物に関する倫理的な問題も存在し、そのスタンダードを構築する必要性が生じています。このような状況から、研究者および社会の要求を満たすための学会組織が必要と考え、今回、一般社団法人日本ゲノム編集学会を設立しました。このような設立の趣旨をご理解いただき、学会への参加、ご支援を頂くようお願い申し上げます。

平成28年4月
一般社団法人日本ゲノム編集学会
会長 山本 卓
(広島大学大学院理学研究科 教授)

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