日本ゲノム編集学会

会長挨拶(2022年)


このたび、山本卓前理事長の後任として、日本ゲノム編集学会の会長を拝命いたしました。2016年に発足した本学会は、「ゲノム編集関連の研究に関する情報交換を行うとともに、ゲノム編集関連の基盤技術の研究・開発を行い、この技術の発展及び社会還元、人材養成などに貢献することを目的とする。」と定款に書かれております。急速に進化するゲノム編集研究を学ぶ若い研究者を中心として、飛躍的に進展する技術、学問をみんなで学び、議論、発展させ、成果として社会に貢献していく新しい学会として、位置付けております。

 思えば、2011年に前身のゲノム編集研究会として有志研究者数十名が岡崎に集まり、ZFNおよびTALENを用いた遺伝子改変について議論し、開かれた将来を展望し、参加者全員が意気軒昂としたのを思い起こします。2020年にノーベル化学賞を受賞されたEmmanuelle Charpentier博士とJennifer A. Doudna博士らが開発したCRISPR-Cas9は、ライフサイエンス、食品、環境、産業など多様な分野のバイオサイエンス、医薬開発研究等に「大きな革命」をもたらしました。本学会は、このように急速に発展する技術革新をいち早く会員の皆様にお伝えし、多くの研究者の間で情報を交換し、日本のゲノム編集の基盤研究に多大な貢献してきたと信じております。

これからも日本ゲノム編集学会は、広報委員会、教育実習委員会、将来計画委員会、国際委員会、倫理および規制に関する委員会、産学連携委員会、医学応用委員会の積極的な活動により運営していきます。
・ゲノム編集技術を会員や一般の方々に広く伝える活動
・若い学生の講習会や一般の方への公開講座などのアウトリーチ活動
・ゲノム編集研究の活性化と産業分野での利用促進する活動
・海外研究者との協働関係の構築・強化活動
・多様な視点からゲノム編集に関する諸問題について議論や提言する活動
・産学連携によるゲノム編集技術の普及利用を推進する活動
・日本における医学領域におけるゲノム編集研究の社会的還元を図る活動
などを行っています。ゲノム編集というキーワードを中心として、さまざまな領域を超えた多くの研究者、多種業界や企業の方々も参加できる開かれた学会にしたいと考えています。そして、一般の方々からも信頼されるゲノム編集の利用促進活動は、本学会の最も重要な責務と捉えています。

今後とも会員の皆様からのご意見、ご助言を仰ぎながら、ゲノム編集研究の発展のために学会活動を推進いたします。会員の皆様のご協力を承りたくお願い申し上げますとともに、日本ゲノム編集学会には若い研究者や学生の参加をお待ちしております。

2022年6月吉日
一般社団法人日本ゲノム編集学会
会長 真下 知士
(東京大学医科学研究所 教授)

過去の会長挨拶(2020年8月)
過去の会長挨拶(2018年6月)
過去の会長挨拶(2016年4月)

賛助会員

  • (株)島津製作所

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  • ネッパジーン(株)

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  • エディットフォース(株)

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  • ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン(株)

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  • Twist Bioscience

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  • 523_C4U

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